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メルク(Merck KGaA、、北米における名称はEMD、いー・えむ・でぃー)は、ドイツ・ダルムシュタットを本拠とする化学品・医薬品メーカーである。その始まりは17世紀にさかのぼり、現存する医薬品・化学品企業としては世界で最も長い歴史を有しているとされる〔。メルクの資本の70%は創業家であるメルク家によって所有されている〔メルクグループ Merck KGaA, Darmstadt, Germany 最新版 18/04/2011、平成23年12月7日閲覧〕。 メルク(Merck & Co.、メルク・アンド・カンパニー)も同家に経営されている。メルク側は米独両社それぞれの具体的な経営に関係は無いと主張している。アメリカ合衆国のメルク・アンド・カンパニーは、「メルク」の名称使用権を北米に限って有しており、日本を含むその他の国や地域では「MSD (Merck Sharp and Dohme)」と名乗っている。〔メルクはメルクとは違います Merck KGaA, Darmstadt, Germany 最新版 31/10/2011、平成23年12月7日閲覧〕 ==概要== メルクでは67カ国で約3万8千人の従業員が医薬品・化学品事業に従事しており、化学品分野では、液晶および有機EL関連材料、自動車塗装や化粧品向けのパール顔料、コンシューマーヘルス関連、試薬などのライフサイエンス関連、バイオテクノロジー産業向け特殊化学品の製造・販売を行っている〔。また、医療用医薬品分野では、2007年に設立されたメルクセローノが、癌領域、神経変性疾患領域、不妊治療領域、内分泌領域、自己免疫疾患および炎症性疾患領域、心血管/代謝領域の治療薬を販売している。 メルクの歴史は、フリードリッヒ・ヤコブ・メルクが1668年、ドイツ・ダルムシュタットで薬局、「天使薬局(Engel-Apotheke)」の経営権を取得したことに始まった。19世紀前半にはアルカロイドの調合に成功、それを紹介した6代目、エマニュエル・メルクによって、それまでの薬局から研究開発を行う製薬企業への業務変革がなされた。さらに1880年頃から1900年頃にかけては本国外のロンドン、ニューヨーク、モスクワなどにも拠点を設置、世界的に事業を展開するようになった。 しかしながら、第一次世界大戦末期の1918年、メルクがドイツ国外に有していた多くの事業拠点は連合国に接収され、アメリカ合衆国では、メルク(Merck & Co.、メルク・アンド・カンパニー)が新たな独立企業として事業を始めることとなった。 メルクが現在のメルク(Merck KGaA)として株式を一部のみ公開、フランクフルト証券取引所に上場したのは1995年のことである。現在は株式の約30%程度を公開しているが、残りの70%はメルク一族が所有している。また、2010年にはマサチューセッツ州を拠点とする世界的なバイオサイエンス企業、ミリポア(Millipore)を買収してライフサイエンスの分野で事業規模を拡大した〔。 メルク(Merck GKaA)は、アメリカ合衆国を拠点に同じく世界企業へと発展した、メルク(Merck & Co.、メルク・アンド・カンパニー)との区別のため、「ドイツのメルク、ドイツ・メルク(German Merck)」、「メルク・ダルムシュタット(Merck Darmstadt)」などと呼ばれることもある。 正式には米国とカナダのみEMD (Emmanuel Merck Darmstadt)という商標を使い、それ以外の国ではMerckの商標を利用している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「メルク (ドイツ)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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